2019年10月24日木曜日

どこか一カ所


人生という名の、広大なフィールドに

どこか一カ所、心の底からくつろげる場所があれば


人は、生きられると想う。




その“場所”は、今存在しなくとも、

過去、未来、どんな場所でもよいから

どこかに一カ所、ソレがあれば、生きて行けるんだ。




例えばそれは、




おじいちゃんが撫でてくれた、頭の感触とか

その時香っていた、つつじの甘い匂いとか

おばあちゃんの優しい眼差しとか

お母さんの膝枕の温もりとか

お父さんの人懐っこい笑顔とか




それは、誰だって、何だってよくて。



お肉屋さんのおじいちゃんおばあちゃんの優しさだったり

酒屋さんの面白い会話だったり

八百屋さんの威勢の良い声だったり



友だちと見つめ合い通じ合った瞬間の喜びだったり

夢中で魚を追う、真剣さだったり

胸を満たす、あの日の夕陽だったり




自分の人生の中に、

宝物はもうすでにたくさん在って



それは無限に引き落とせる貯金のようで

実は記憶は、億万長者だったりするのだ。




どこか、一カ所


たった、一カ所



それだけで、人の人生が変わるなら


一カ所くらいなら、

今居る目の前の人と一緒に、創造できると想うんだ。




愛に気付くまで、

愛は何度も、問いかけてくる。



愛はいつもそこで、

優しく、在り続ける。





今日というこの瞬間にも、


心憩える“瞬間”が、

世界にたくさん、産まれますように。




















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