2021年1月18日月曜日

とりあえず、書ききる。という習慣

 何事も、始めるのは簡単だ。だけど、続けるとなると、途端に難易度が上がる。そして、"やりきる"となると、もうそこには限られた勇者しか立っていない。全日本国民総出で威勢よくスタートラインを踏み越えたとて、"最後までやりきる"というゴールテープを切り、華々しいラストを迎えられる人は、入園制限中のディズニーランドの来客数くらいなものだ。

「空いてていいね~」だ。ほんと、最後までやりきれば「空いてていいね~」が味わえるんだ。でも人は、ディズニーランドへ向かう京葉線始発、東京駅の時点で相当数が電車に乗ることもせずに脱落する。勇気を出して乗車したものの、地下の暗さに耐えきれず八丁堀で脱落し、「これ、イケるぞ!」と越中島までは順調だった者も、数分足らずに「地上に出ても、工場ばっかじゃねーか!」と潮見で憤怒しながら脱落していく。ここら辺を過ぎた頃になると、ゴールの感触を少しでも早く味わいたいがために、新木場で下車し、夢の島熱帯植物館をゴール設定へと上書き変更する者まで出てくる。無論、本当のゴールではないので脱落だ。そこまで何とか耐えきり、荒川の橋を悠々と渡る猛者たち。車内を見渡すと、自分なりに移動の楽しみを見出したもの、エアポッドから流れる音楽に夢中なもの、吊革を掴みながらミッキーマウスマーチを唱えるものなど、心の道のりは千差万別。しかしそんな猛者たちが悠々と荒川を渡りきる時、思わぬ敵と対峙することになる。舞浜直前の大難所、葛西臨海公園駅だ。大きなネズミのカップルも、はちみつの香りがする黄色いクマさんもいないけど、ここには砂利のような砂糖粒をたっぷりまとったカリッカリのチュロスがある。水槽の中でタートルが饒舌なトークを繰り広げたりはしないけど、奄美大島で養殖された見ごたえ抜群のマグロが

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